東京都立心身障害者口腔保険センター
〒162-0823 東京都新宿区神楽河岸1-1 セントラルプラザ8・9階

施設をご紹介いただけますでしょうか?

重枝部長 当センターは、地域の医療機関では対応が困難な、障害のある方々の口腔保健の向上を目的に、昭和59年6月、東京都歯科医師会が東京都から管理運営業務を受託し、設立されました。平成18年4月からは、東京都の「指定管理者制度」による指定管理者として、引き続き、管理運営に取り組んでまいりました。患者さんは0歳から高齢者まで、幅広くいらっしゃいます。

どのような問題を抱えていましたか?

重枝部長 当センターの診療は原則、Dr1名、アシスタント1名の計2名で行っています。しかし、中には体動の激しい方もいますので、そのときは、Dr、手をおさえる人、足をおさえる人、頭をおさえる人で、一人の患者さんに4名のスタッフがつきます。患者さんや治療内容によって必要なスタッフの人数が変わってくるので、予約を取る時は、スタッフの人数が確保できる時間に予約を取る必要があります。

塚原さん 予約を取る時は、空いているスタッフの人数を目で見て数えていました。また、当センターの予約は、15分単位で空き枠を数えていて、たとえば、45分の予約のうち、最初の15分は準備、残りの30分で治療、というように、時間によって必要な人数が変わってきます。その時間に必要な人数を、目で見て数えるので、数え間違いが多く、患者さんをお待たせしたり、スタッフが混乱したりしていました。さらに、一冊のアポ帳に全部集約していたので、業務が滞ることもしばしばありました。

重枝部長 毎年3月に行っている満足度調査でも、「待ち時間が長い」という声が多く寄せられていて、すぐに解決しなければならないと考えていました。

DentNetに決めた理由は何でしょうか?

塚原さん 今行っている診療の内容を損ねることがないように、「安定したシステム」を求めていました。DentNetは、メンテナンス・保守・サポートともに信頼できると思い、導入することにしました。とはいえ、ノートでやっていたことを完全にシステムで実現することは難しいですから、ソフトに合わせて私たち施設側が妥協する点もあると思います。たとえば、紙のアポ帳の方が楽だったな、ということもあるんです。しかし、システム化するメリットの方がはるかに大きかったので、そこは割り切って運用しています。

DentNetが稼動してどう変わりましたか?

重枝部長 患者さんの待ち時間が短くなりました。今年の3月に行った満足度調査でも、「待ち時間が短くなった」「診療室で先生と話をしながら予約が取れるようになって良くなった」と喜ばれています。

塚原さん 受付では、複数箇所で予約業務ができるので、電話がかかってきたときに予約を取る時間が早くなりました。

今後、DentNetをどのように活用したいですか?

重枝部長 インターネット予約を始めたいですね。当センターでは、定期健診の予約は窓口で取らずに、予約を取りたい日の一カ月前の1日から電話で予約受付を開始する、という制度で運用しています。公平性を保つために、あえてこのような制度を設けているのですが、毎月1日は2回線ある電話がパンクしてしまいます。

塚原さん 当センターの細かな予約のルールを、どのようにシステムで条件づけするか、またご相談させていただきたいと思っています。

重枝部長 統計情報も、もっと活用していきたいですね。

皆様にとって「DentNet」とはなんですか?

重枝部長 「患者さんサービス」そのものですね。本当にありがたいシステムです。

塚原さん 患者さんから「待ち時間が短くなった」「診療室で先生と話をしながら予約が取れるようになって良くなった」というお声をいただき、システム化は大きな意義があったと感じています。